毛無山
山行記録  [ back ]

フリガナ ケナシヤマ 
山域・山名 毛無山 1964m 
日   時 1996年(平成8年) 1月 1日 月曜日 
天   候 晴れ 
行   程 麓駐車場(9:50)−登山道入り口(10:09)−不動の滝(10:45-11:00)−4合目(11:27)−6合目(12:00-15)−頂上(13:20-14:17)−6合目(15:10)−3合目(15:40)−0合目(16:10)−駐車場(16:40) 
所 在 地 山梨県西八代郡下部町、静岡県富士宮市 
2.5万図 人穴 
緯   度 35.2445 
経   度 138.3249 
備   考  


 年も変わって1996年(平成8年)1月1日。一年の計は元旦にありの諺とおり今年の山行計画の最初を飾るべく杉本さんと2人で朝霧高原にある毛無山に登る計画をたてる。
 この山は過去にも2回程計画をたてたが企画倒れになっていた山の1つである。登った人の話だとかなりきついという話だがはたしてどうか。

 1月1日早朝ということもあって、道路はすいている。沼津市内のコンビニで昼食やらなにやら買い込んで、朝霧高原を目指す。
 朝霧高原グリーンパークの横を左に曲がり、まっすぐな道を走っていくと、ところどころ雪が残っており、おまけに凍結している。
 途中毛無山登山者臨時駐車場の看板があったが、もっと奥まで行けるのではないかと走っていくと、すぐそこが登山道入り口という手前で道路が凍結しており、進むか戻るか思案する。(ただでさえこのまえこのサニーでスケートをしてその傷も癒えていないのにまた同じことをしたのでは持ち主がそれこそ卒倒して大変だ)結局さっきみた臨時駐車場までもどることにする。

 臨時駐車場から登山道入り口までは約15分くらい、そこから川沿いの道を行き、堰堤を横にまきながら本格的な登山道がはじまる。
 夜中にかなり風がつよく寒さを予想してタイツをはいてきたのが失敗。不動の滝で休憩をとり、タイツをぬぐ。それにしても夜中の風はどこへいってしまったのか。まったく風がなくとてもあたたかい。額から流れ落ちる汗を拭うのに苦労するほどだ。

 登山道には0合目から1合目毎に標識があり、1合目あたり約標高差100mという計算になっているらしい。大体1合登るのに15分のペースで頂上めざして登っていく。

 6合目に到着して腹がへったので軽くパンとジュースを飲んで大休止。
 杉本隊長調子がよいらしく、足取りも快調に登っていく。1時間歩いて5分の休憩のペース配分で登っていくが、最初から急な斜面のまま、標高が高くなるにつれてますますきつくなり、話には聞いていたが、可成りの直登ルートで9合目あたりまできて太股がいたくなりザックをその辺に捨てたくなってしまう。
 まったく登っても登っても急な坂が永遠に続いていてもうどうでもよくなって「やーめた」といいたくなるような坂道である。
 おまけに富士山がきれいだからと三脚をもって無線機にラジオまで持参し、こんなことならもっと軽くしてくればよかったと後悔するはめになるとは・・

 足をかばうように9合目を過ぎると休憩している登山者に出会い、このさき平坦な道を10分も行けば頂上だと教えられて、萎えていた気持ちに明るさがみえてなんとか元気をとりもどす。
 9合目から頂上までの間、結構雪が積もっており、新雪を踏む音が耳にここちよい響きとなってかえってくる。

 その先パッと視界がひらけて頂上に到着。眼下に朝霧高原が広がり、その向こうに富士山がまるで地面から隆起したもののようにその雄大な姿をあらわしている。
 雲一つない晴天に思わずカメラを出してパチパチいつになく夢中でシャッターをきる。

 コンビニで買ってきたカップラーメンにおにぎりで富士山を眺めながら昼食をとる。
 富士山をバックに優雅にハングライダーがとんでいる。
 富士山の右側には愛鷹山塊がそびえている。そんな景色を見ながらのんびりと腰ををおろして食後のコーヒーなど飲んでいると、ついさっきまでやめたくなるようなつらい登りのことも忘れて、まさに登ってきてよかったなぁと思う
これだから登山はやめられないのだ。

 下山は来た道をそのまま引き返すのでそれほど大変ではない。途中岩の上に登って南アルプスと八ケ岳の展望にしばし目を奪われる。

 真っ白に雪をかぶった南アルプス連峰が甲斐駒ヶ岳のあたりから北岳をはじめ、白峰三山、農鳥三山、そのさきにいたるまでずらっとならんでそびえ、右側をみれば八ケ岳がこれまた白いかたまりのようにその姿をたたえている。
 ここでもその景色を写真におさめてこの場所あとにする。

 見晴らし台からみると富士山、その反対側に延々と山並みがつづき、西に傾きはじめた太陽と水墨画のような景色をみることができる。

下りも可成りの斜面でこれでは登りがきついわけだと忘れていた登りの大変さを思い出してしまう。

太陽も大分西に傾きはじめたころ登山道入り口に到着。本来ならここから車でスーと帰ってしまうのだが、ここから駐車場までぼちぼち歩きながら帰る途中、大変きれいな夕日に染まった赤富士をみることが出来る。

 他県ナンバーの車が道ばたに車をとめて本格的な機材をセットして富士山を写真におさめていた。どうやら臨時駐車場に車を止めて正解だったようだ。

 こうして我々の1996年最初の登山も晴天に恵まれてスタートをきることができた。
 今年一年、良い年であるとともに山行においても怪我をすることなく充実した登山が出来ることを祈のりつつ今年最初の登山日誌にしるし一年と計としたい。


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