長者ケ岳・天子ケ岳
山行記録  [ back ]

フリガナ テンシガタケ・チョウジャガタケ 
山域・山名 朝霧高原 天子山塊 長者ケ岳(1335.8m)・天子ケ岳(1330m) 
日   時 1996年(平成8年) 1月21日 日曜日 
天   候  
行   程 田貫湖(8:55)−休憩所(9:37)−長者ケ岳(11:05)−天子ケ岳(12:00-12:25)−長者ケ岳(12:55-13:30)−休憩所(14:35-56)−田貫湖(15:30) 
所 在 地 山梨県・静岡県  南巨摩郡南部町、富士宮市 
2.5万図 人穴 
緯   度 35.2017 
経   度 138.3216 
備   考  


 大陸から日本海側を北上していた低気圧が太平洋沿岸を通過するようになると、この地方にも2月から3月にかけて平野部でもかなりの積雪を記録するようになる。
 又、山間部でもたびたび雪による通行止めがあるなど、寒さが一段と厳しい時期でもある。
 金曜日に低気圧が通過して夕方から雪が降りかなり寒い。土曜日は朝から雪がふり周辺の山々はすっかり雪景色である。

 今回の山行は朝霧高原天子山塊ということで、金曜日に降った雪の状況が心配になったので現地へ確認の電話をするとかなり積雪があるようである。積雪による準備を怠らないようストック、アイゼンなどの準備を整える。

 朝、ふと目が覚めるとなんと7時を過ぎているではないか!6時に起こしてくれと言って置いたのにあわてて支度をして集合場所に向かう。
 当然のことながら皆さんはもう待っていて沼津IC近くのコンビニで朝食と昼食を買って、ここから曽我さんに車の運転をかわってもらって朝食をとる。

 田貫湖に到着して先だって富士宮市役所の観光課に問い合わせて駐車場の確認をとったところ、田貫湖キャンプ場の駐車場に駐車してもよいといわれたので、そこに車をとめる。
 ちょうど公衆トイレがあったので用足しを済ませて準備をしていると、散歩に来ていた夫婦に出会う。
 これから天子ケ岳に登るというと、湖岸の反対側から登り縦走すると時間がかかりかなり急な坂で雪も積もっているというので往復することにする。

 車を反対側に移動して出発した。登山口には標識があり、少し登り始めると雪が現れる。
 今回は低山とはいえ雪の中を登るというまたひと味違った趣のある山となるだろう。

 高度が上がるに従って雪の量も増え、そろそろアイゼンを付けた方がよさそうだなと思っていると屋根付きの休憩所に到着。ここで曽我さんと大谷さんがアイゼンを付ける。

 すっかり葉の落ちた木々に雪がつもり、白一色の山はとても綺麗である。踏みしめる雪はキュッキュッとなんとも耳に心地よく、新雪の山歩きは耳も楽しませてくれる。
 途中木の間からは霊峰富士山が見え、青い空と白い景色のコントラストは目も楽しませてくれる。 

 長者ケ岳山頂にはテーブルが2つおいてあり、目の前に富士山が大きく綺麗に見えている。
 ここでしばらく休憩して杉本さんと私はアイゼンをつける。

 天子ケ岳につづく道はひとしきり下って又登ることになる。アイゼンを付けていると雪が少ない所でダンゴ状に固まってとても歩きにくい。途中で杉本さんはアイゼンを取ってしまった。

 最後の登りを終えると天子ケ岳山頂である。木に囲まれて展望はきかず、10人くらいの人が雪の上で昼食をとっていた。我々は写真だけとって長者ケ岳まで戻って昼食にすることにした。

 長者ガ岳に到着するとさっきまでよく晴れていたのに急に富士山も見えなくなり、霧が立ちこめてしまう。
 食事をしている間に寒くなってしまい、昼食を終えて早々に下ることにする。

 登りと違って下りは雪で滑りやすいのでストックを使って慎重に下る。
 屋根付きの休憩所でコーヒーを飲んで最後の一服をする。
 のんびり休憩してコーヒーを飲んでいる時間があるのはなんといっても低山歩きの魅力の一つである。
 高い山になると時間に追われてそんなことはしていられない。近くて低い山をのんびり歩くのもたまには良いものである。

 最後の下りで朝来た道ではなく、田貫湖バンガローの間を抜ける道を通り、田貫湖に到着。

山は新緑、夏の花、紅葉、雪と四季折々にさまざまな姿を見せてくれるが、冬の山登りの魅力の一端をみせて貰った気がする。雪化粧した山はやはりとても綺麗だ。
 白い悪魔にとりつかれない程度にこれからも機会があれば雪のある山に登りたい。


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