山行記録 [ back ] |
フリガナ | アマギサンジュウソウ |
山域・山名 | 天城山縦走 |
日 時 | 2001年4月15日(日) |
天 候 | 晴れ |
行 程 | 天城高原駐車場(7:50)−万二郎岳(8:57-9:07)−万三郎岳(10:10-35)−片瀬峠(10:45)−小岳(10:53)−戸塚峠(11:18-30)−白田峠(11:56)−八丁池(12:38-13:17)−天城峠(15:00) |
所 在 地 | |
2.5万図 | |
緯 度 | |
経 度 | |
備 考 |
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天城山は伊豆を代表する山である。その中でもアマギシャクナゲが自生して開花時期の見事さは多くの登山者を魅了してやまない。今回は春まだ早い天城山を縦走してみた。
天城山には色々なルートがあるが、今回は縦走なので下山口に車を1台置くために曽我さんと大谷さんの車2台に分乗して天城湯ヶ島町に向い国道から旧道に入る。 この道は小説「伊豆の踊り子」で有名な天城トンネルへと続いているが、今回は下り御幸歩道を降りて来るのでトンネルまでは行かず手前の広くなった場所に大谷さんの車を置いた。朝早かった事もあるが風が強くてちょっと肌寒い。 素早く曽我さんの車に乗り換えて、今度は中伊豆町を目指す。国師峠の狭く曲がりくねった道を抜けて中伊豆町に入り、杉本さんを拾って登山口の天城高原ゴルフ場までやって来た。
ここには登山者用の広い駐車場とかなり立派なトイレがある。花の時期には大混雑するこの駐車場も数台の車が駐車しているのみで、今日は比較的静かな山歩きが出来そうだ。 今回のルートは中伊豆町から天城湯ヶ島町まで、万次郎−万三郎−八丁池−天城トンネルと全長約17キロを約7時間かけて縦走する予定である。その為に下山口に車を置いて来たのだ。 天城高原に置いた車はどうするのかと言うと、今日は曽我さんの婿殿に運転手役をお願いしたのでここから家まで回送してもらう事になっている。だから我々は下山後再び車を回収する手間が無い。 今日は晴れてはいるが風が大変強い。その為か駐車場からは富士山と南アルプスがとても綺麗だ。
暫く歩くと道は二手に分かれている。どちらを通っても万二郎岳、万三郎岳を経由してぐるっと回ってこられるようになっているのだが、今はロープが張られていて通行止めになっている。ロープに吊るされた注意書きには積雪により登山道が不明瞭となっていて滑落の危険がある為と言うような文言が書かれていたが、もうこの時期に積雪はなく、冬の間に張られたものがそのままになっているものと思われる。 天城山は伊豆にあるため暖かいと言ったイメージから冬に軽装備で訪れる登山者も多く、度々遭難事故が起きているので冬期はこの登山道を使わせないための措置なのだろう。おそらくシャクナゲの時期には通行禁止も解除になっているはずである。
木々が時々強風に煽られて激しく揺れ、ゴーゴーとものすごい音をたてている。天城山は全体的にブナやシャクナゲと言った木が生い茂っていて深い森と言った雰囲気であまり展望の効く山では無い。万二郎岳手前に一箇所だけ眺望に優れた場所があり、ここを過ぎると間もなく万二郎岳である。 万二郎岳に着いて風を避ける場所に腰を下ろして今日初めての本格的な休憩をとった。しかしまだまだ先は長いのであまりのんびりもしていられない。 万二郎岳を出発してしばらく行くとアセビのトンネルがある。両側からアセビの木がせりだして登山道の上にトンネルとなって覆い被さっている。距離もかなり長く、花の最盛期には真っ白な花のトンネルに姿を変える事だろう。 万三郎岳が近くなってくるとアマギシャクナゲの群生地だ。花芽はどうかなと見回してみると、今年はまずまずのようだ。
シャクナゲの木を見ながら歩いて来ると万三郎岳である。わずかに開けた場所からは相変わらず富士山の姿がすばらしい。 この万三郎岳は天城連山の最高峰である。山としては天城山と言う名前の山は無く、万三郎岳、万二郎岳等天城連山を総称して天城山と呼んでいるのである。 ここも風が通り抜けてちょっと肌寒いので山頂を少しすぎた場所で休憩を取る。 ここまで来ればもうこれ以上高い所はないので後はだらだらと尾根上を進んで行くのみなので気楽なものである。そうは言っても時間的にはまだかなりかかるのでそんなにのんびりはしていられない。 万三郎岳から一旦下って登り返すと小岳だ。ここから先はアップダウンはあまり無い。ブナの原生林の中を通り抜け、ひたすら歩くのみである。 段々と標高が低くなってくるとアセビの花がとても綺麗に咲いている。アマギシャクナゲは万三郎付近に多く、ここを過ぎると途端に見かけなくなる。
山に来てザックを背負い忘れて行く人はまずいないだろうからトイレにでも言ったのかな、それにしては全然戻って来ない。 我々が出発するまでついに持ち主は現れず、これは今もって謎のままである。 相変わらず平坦な登山道をだらだらと歩いて行くとようやく八丁池に到着。空いたベンチに腰掛けてようやくランチタイムである。 前回は曽我さんと2人して雪をけちらしやってきて、全面凍結した池を眺めその上を歩く人までいたが、今日は青い水面が風に揺れてさざ波がたっている。 この八丁池は標高1170m「天城の瞳」と呼ばれ天城火山の火口湖で、周囲が八丁あり、この名前がついたそうだ。
天然記念物のモリアオガエルの生息地としても有名だが鳴き声はすれど姿は見えない。 お湯を沸かしてコーヒーを飲んでしばらくゆっくりして、重たい腰をあげた。展望台によって富士山と南アルプス、青い八丁池を眺め、下り御幸歩道へと入って行く。 ここからはだらだらと下るのみ、最初に林道に出たところにベンチがあったので腰掛けて休憩していたら曽我さんがタラの芽を発見、大谷さんもその辺りを探し始めたが、今日はそんな事をしている時間は無い。残念だが諦めて再び登山道を歩き舗装された林道に出るともうすぐそこが今朝車を止めた場所である。 まだシーズンオフの為かすれ違う登山者も少なく、思った通り静かな山歩きが楽しめた。 広場には我々の車がポツンと一台あるのみで、ひっそりとしている。さて今日は何処の温泉に行こうか、天城湯ヶ島町の湯の国会館もいいが、中伊豆町の国民宿舎中伊豆荘でやっている「万天の湯」に行くことにした。
今日は地元の山なので帰りの時間を気にする事もなく、大広間で生ビールをを飲めるのがなんとも有り難い。 山行後に風呂からあがって飲む生ビールは本当に何時も「うーんうまい!」の一言以外何もない。 5月に入れば天城山も本格的に登山シーズンに入り賑やかになるが、早春の天城山は大変静かで充分に原生林の雰囲気をあじわえた山行であった。 |
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