仕事を終えて山道具を車に積み込み芦安へと向かいます。
梅雨はあけたけれど台風の影響が残っていて天気はいまひとつ安定していません。
富士の辺りでかなり激しい雨となりましたが芦安に着くと雨は降っていませんでした。
駐車場は一晩中交通整理の方がいて誘導をしてくれています。車中で寝酒にビールを飲んで車の横に放り投げテントを設営して仮眠に入りました。
夜中に雨の音で目が覚めました。テントをたたく雨音に明日の事がちょっと心配されます。
駐車場から広河原行きのバスは5時10分なので4時過ぎに起床し支度をしました。天気はどうやらなんとか持ちそうな感じです。
ザックを背負ってバス停に向かうとタクシーはいかかですかとの勧誘が。バスは1人1000円、タクシーは1100円、荷物も大きいのでタクシーで行く事にしましたが車中で缶コーヒーをサービスで出してくれましたので料金はバスと変わらないですね。
芦安から夜叉神峠まで行きバスもタクシーもゲートがあくのをしばらく待ちます。5時30分にゲートがあいてぞくぞくと広河原に向かって出発して行きます。
広河原に6時10分予定通り到着しました。1年振りにやって来た広河原ですが何も変わりません。去年はここから30キロの荷物を担いで南アルプスを縦走しましたが、今年はここから又バスに乗り換えて北沢峠に向かいます。
広河原のバス停でバスを待っている間にもぞくぞくとバスが到着します。今日はかなりの登山者がいるようです。バス停はあっと言う間に長蛇の列となりました。
私の目の前をザックを背負って通り過ぎていく登山者もかなりいます。皆北岳を目指すのでしょうね。昨年大樺沢から八本歯のコルで重たい荷物にヒーヒー言っていた事がつい昨日の事のように思い出されて思わず付いて行きたくなってしまいます。
ようやく北沢峠行きのバスがやって来ました。全員座って行けるので別に慌てる必要はないんですね。広河原から野呂川の渓谷沿いに走って30分弱で北沢峠に到着しました。バス停の横に長衛荘が建っています。今日はかなり混雑するんでしょうか?
その前に立派なトイレがありました。
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北沢峠に建つ長衛荘 |
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北沢峠のトイレ |
今日は北沢駒仙小屋にテントを張って甲斐駒ヶ岳を目指します。北沢峠から歩くこと10分で駒仙小屋に到着です。テントの受付を済ませて素早くテントを設営してサブザックに荷物を詰めてカメラと三脚を持って出発しました。
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北沢駒仙小屋 |
駒仙小屋横のトイレ |
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テントサイト |
水場 |
テントサイトの横に川が流れていて歩き始めてすぐにとても綺麗な川の流れが見えました。南アルプスはなんといっても水量が豊富な川と綺麗な水が特徴です。
沢筋を離れて登って行くとこじんまりとした仙水小屋が建っています。ここからなだらかに登って行くと岩がごろごろと積み重なった場所に出てしばらく歩くと仙水峠に到着です。
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岩がごろごろと積み重なった斜面 |
仙水峠 駒津峰と鳳凰三山への分岐 |
仙水峠は鳳凰三山と駒津峰への分岐となっています。甲斐駒ヶ岳は駒津峰方面に進みます。ここから登山道は傾斜がきつくなり急登が続いています。
台風の影響か風が強く目の前に摩利支天が大きく見えていますが雲に覆われて山頂付近が見えません。時折さぁーと晴れて一瞬だけ姿を見せてくれますがなかなかシャッターチャンスがありません。
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仙水峠付近から甲斐駒ヶ岳と摩利支天 |
仙水峠〜駒津峰間から眺めた栗沢山 |
森林限界を越えて強い風を受けながら進むと駒津峰に到着。ここから一旦痩せた尾根を下って再び登り返す事になります。
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駒 津 峰 |
甲斐駒ヶ岳に向かう痩せ尾根 |
折角登ったのに大きく下って再び登り返すと岩に直登の文字が書かれています。捲き道もあるようですが思い切って直登コースを行きました。最初は岩を乗り越えて進んで行きます。結構スリルがあって面白いですね。
岩場を過ぎるとシャクナゲが咲いていました。この辺りも風が強く山頂への最後の登りで帽子が飛ばされて斜面の向こうに飛んで行ってしまいました。幾多の山を共に登り常に私の頭の上にあったお気に入りの帽子。縁はささくれてつばの部分はほつれていましたが捨てる事も出来ずさかここで別れの時が来るとは・・・。
が、しかし道を回り込んで下をみると何と風に揺れながらも山の斜面に踏みとどまっています。
荷物を置いて回収に向かい無事に私の手元に戻って来ました。これで当分又一緒に山に行くことになることでしょう。
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直登コースを行く |
遅咲きのシャクナゲ |
そんな事がありまして直登コースを登って甲斐駒ヶ岳にやってきました。3000mには少し足りませんが立派な3000m級の山であります。
残念ながら雲に覆われて景色はあまりよくありませんが、それでも大満足であります。
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甲斐駒ヶ岳山頂にて |
下りは捲き道コースを歩きます。山頂から摩利支天方面にちょっと下ると駒ヶ嶽神社がありました。ここから黒戸尾根コースが伸びています。
いつかはこの黒戸尾根コースも歩いて見たいと思っています。
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摩利支天に向かって下り |
山頂近くにある駒ヶ嶽神社 |
甲斐駒ヶ岳の特徴でもある白い砂状の登山道を下って摩利支点の分岐まで来ました。時折摩利支天も霧がはれて見えるのですがすぐに霧に覆われてしまいます。摩利支天には行かずに捲き道を戻って、駒津峰へと再び登り返します。
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駒津峰からの分岐 |
駒津峰まで戻って今度は来た道を戻らず双児山へと向かいます。先ほどは沢筋を来ましたが今度は尾根筋を北沢峠に向かいます。晴れていれば正面に仙丈ヶ岳、北岳、塩見岳が望めるらしいですが残念ながら見えません。なだらかに下って来て最後に少し登り返すと双児山です。
ここまで来たら雲の中から轟音と共にヘリコプターが現れました。しばらくホバーリングしてから駒津峰方面に上昇しています。それから何回か旋回して戻って行きましたが誰か怪我でもしたんでしょうか?
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ヘリコプターがホバーリング |
双児山山頂 |
双児山からは樹林の中を進み北沢峠に到着。
テント場に戻ってまずビールで乾杯!素早く夕食の支度をして1日目は無事終了です。
雨に降られなくて良かったです。
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