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山域・山名 | 南アルプス縦走 北岳〜茶臼岳 (北岳山荘〜間ノ岳〜熊ノ平小屋) |
日 時 | 2006年8月11日〜18日 (第2日目 8月12日) |
天 候 | 曇り時々雨 午後雷雨 |
行 程 | 北岳山荘(6:50) − 間ノ岳(9:10) − 熊ノ平(12:40) |
午前2時30分起床、相変わらず雷がゴロゴロと音を立てて光っている。風も強くテントが揺れている。どうやらあまり天気はかんばしくないようだ。 取りあえずもう少し様子を見る事にして、ふたたびシュラフの中に入って目をつぶる。 午前4時頃になると雷が下ではなく頭上で鳴り出した。夜が明けて来たがガスっていて回りはよく見えない。おまけに風も強い。 今日は農鳥岳を往復してから熊ノ平に向かうつもりだったが雷が鳴っていては出発出来ないので農鳥岳は諦めて間ノ岳を経由して熊ノ平に向かうコースのみに変更した。 幸いな事に雷は鳴っているが雨が降らなかったのでテントの撤収が楽である。天気が回復してきた頃を見計らって北岳山荘を出発した。 隣のテントの2人組はこれから北岳を往復してから熊ノ平に向かうと言う事でここで分かれてお互いに反対方向に向かって歩き出す。
間ノ岳に向かっては最初緩やかな登りとなる。途中で雷鳥に出合い、結構花も咲いている。中白根を越えて広々とした尾根道を進む。前を見ても後ろを見ても誰もいない。ただ1人この広い空間を独占して気持ちがいい。
途中でガスがかかり雨が降って来た。慌ててカッパを出して着替えザックカバーをして間ノ岳に向かう。 間ノ岳に着くと1人の登山者が休憩していた。挨拶をして写真を撮ってもらい話をしたら昨日途中でビバークして今日間ノ岳にやって来たと言っていた。 見たところ60歳を越えて居るんじゃないかと思われるくらいの歳でよくやるなぁとつくづく感心させられる。その人曰く熊ノ平〜塩見岳の間にいくらでもビバークに適した場所があるからなにもわざわざ熊ノ平に泊まらなくても水だけ汲んで途中で泊まってしまえばいいんだよと事も無げに話すが途中ビバークってそんなに簡単じゃないように思うんだけど・・・
この人農鳥山荘にザックを置いて来たので取りに戻ると農鳥岳の方に向かって行く。私はここから三峰岳の方に向かう。 この行程の中で最初の下り、しかもガラガラの岩道を下る。30キロの荷物を背負って下る事がこんなにも怖い事だとこの時初めて思い知らされ事となる。 いままではどうという事のない下りでもちょっとバランスをくずしただけで転落の危険がある。普段なら手など使わずに降りる場所も両手両足を使って慎重に下らなければならずかなりの緊張と時間を費やしてしまう。
天気は一時回復し、途中でカッパを脱いでザックに挟み込み一旦下って登り返すと三峰岳だ。
ここで昼にしようかと思ったが何だか雲行きが怪しい。どうも低くたれこめた黒ぽい雲で何となく雷雲のようだ。ここでのんびりせずに先を急いだ方がよいと判断して一目散に熊ノ平を目指す。
熊ノ平小屋に到着と同時に雨が降り出した。テント場の申し込みを済ませると北岳を往復した2人組が到着。随分早かったのか私が遅かったのか?やはり今日は下りに時間をとられてしまってかなり遅くなったようだ。 雨はだんだんひどくなりその内にドッカーン!と雷鳴が山々に響き渡った。
明日の行程は塩見岳を越えて三伏峠までの長丁場なので早く出発しなくてはならず、これ以上ザックの重さが増えると背負えないと考えテント泊を中止して素泊まりに変更した。 起きたら直ぐに出発出来るようにパッキングも済ませておくように布団も借りてしまう。 食事付きの宿泊者は小屋の2階に寝るのだが素泊まり組は1階の片隅の部屋に上下2段、上がシュラフ、下が寝具の寝床となっていて上下合わせて20人は寝られるようになっている部屋に通された。 この部屋の片隅に小さな流し台があり、ここで煮炊きをするように言われたが、この流し台は他の宿泊者も歯を磨いたり手を洗ったり水を汲んだりするので絶えず出入りがあり煩わしい。 結局素泊まり組は3人のみで薄暗い部屋で食事をするのも気が滅入るので雨の合間を見計らって3人で外のテラスで食事をした。 食事中の話の中でとんでも無い事をさらっと言ってのけるあたりはただ者じゃないのがすぐに分かる。 1人はこれから三伏峠から悪沢岳を越えて二軒小屋へ、もう1人は私と同じコースを行くとの事だ。この人と結局最後まで珍道中で行くことになるとはこの時点では思いもよらない事であった。 小屋泊まりなので食事を済ませると比較的寝るまでの間は暇である。部屋にあった本を読んでのんびりしていると、突然轟音とともにヘリコプターがやって来た。 小屋の管理人が飛び出して行きテント場付近でホバーリングして1人救助して飛び去って行った。何でも心臓に持病がありにっちもさっちも行かなくなったらしい。そんな持病をかかえてこんなところまで来るなんて困ったものだが大丈夫だったかな。 今回の南アルプス縦走に関してネットで色々と調べていたのだが、その中で検索に引っかかったサイトがある。このサイトを運営している人が今熊ノ平で働いていると言うのだ。熊ノ平からの様子を自身のブログで紹介していてとても参考にさせていただいた。 小屋にいったら是非声をかけようと思っていたので受付けの時に聞いたら私ですって・・・・え?・・・私が勝手に想像していたのと違ったのでちょっと驚いた。 山小屋の辺りは圏外なのでどこで繋がるか聞いたらこの先三国平の辺りで繋がると教えてもらって傘を持って小屋を出て私も2日目の行程の模様をブログにアップした。 小屋に戻って明日の準備をして寝床に入る。
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